院長挨拶

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院長挨拶

院長挨拶

患者さん本位の、心温まる
全人的医療をめざします

院長 福田 和彦

済生会は、医療によって生活困窮者を救済するため1911年に明治天皇により設立されましたが、100年以上にわたる活動をふまえて、三つの目標「生活困窮者を済(すく)う」「医療で地域の生(いのち)を守る」「医療と福祉、会を挙げて切れ目のないサービスを提供」を掲げ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が全国40都道府県でいのちに寄り添う医療・保健・福祉活動を展開しています。
大阪府済生会野江病院は済生会の一員として、4つの理念①患者さん本位の心温まる全人的医療、②地域の方々の健康維持に貢献する信頼される病院、③医療人としての誇りと責任に基づく質の高い専門的医療の向上、④病院運営の健全・安定化と職員の福利厚生の向上、の実現に向けて日々努力しています。

当院は、大阪市東部(城東区、鶴見区、旭区)の地域医療を担う400床を有する中核病院として、地域医療支援病院、災害医療協力病院、大阪府がん診療拠点病院に指定されています。
また、年間救急車受け入れ台数は大阪市内でも屈指の約5,000台、登録医数は400名を超え、様々な形で地域医療に貢献しています。

診療レベルを向上させる取り組みとしては、「脳卒中センター」「心臓・血管センター」「創傷治癒センター」「無菌治療センター」「消化器センター」「呼吸器センター」が診療科横断的に設置され、各センターは複数診療科の連携によって運営されています。各診療科を縦糸、センターを横糸として、両者が効率よく機能することが高度医療の展開を可能にしており、迅速に首尾一貫した高度医療を提供することで患者さんに大きな利益がもたらされています。

当院では、職員全体で一丸となった様々な努力が実を結び、地域住民の皆様や地域の登録医・医療機関の皆様に信頼していただける病院となってきました。これからも職員一同で新しい課題に挑戦し、「明るく元気で、医療の未来を拓く大阪府済生会野江病院」、さらに「患者に優しく職員が働きやすい大阪府済生会野江病院」となるように努力しますので、ご支援下さいますようお願い申し上げます。

理念・方針

理念1 患者さん本位の、心温まる全人的医療をめざします。

  • 病のみを診るのではなく、患者さんの心理的・社会的・経済的側面を理解し、各人に最適な医療を提供します。
  • 患者さんの人権とプライバシーを尊重し、インフォームド・コンセントを徹底します。
  • 地域の社会福祉推進に努めます。

理念2 地域の方々の健康維持に貢献し、信頼される病院をめざします。

  • 医療事故防止と院内感染防止に努め、安心と安全な医療を提供します。
  • 地域の中核病院として急性期医療を担い、近隣の医院や病院との連携を強化します。
  • 地域の方々の健康増進のための、情報と場を提供します。

理念3 医療人としての誇りと責任をもって、質の高い専門的医療の向上に努めます。

  • 専門分野の研鑽に努め、医療水準の向上のための教育・研修と臨床研究を遂行します。
  • 教育研修指定病院として、全医療人の人材育成に努めます。
  • がん拠点病院として、地域のがん診療を推進します。

理念4 病院運営の健全・安定化と、職員の福利厚生の向上に努めます。

  • 職員の満足が得られる、明るく温かい職場環境の構築に努めます。
  • 情報開示と透明性および説明責任によりガバナンスを徹底し、経営の健全化と安定化に努めます。

臨床倫理の指針

当院は、基本的人権と患者さんの権利および医療の倫理に基づき、最良で安全な医療を適切かつ十分に提供することを目的とし、「臨床倫理に関する指針」を定めています。

原則

  1. 生活の質(以下QOL)までを考慮に入れた、最適で良質かつ安全な医療を提供します。

    1. 治療との兼ね合いを考えながら、QOLが保たれるように配慮します。
    2. 患者さんにとって安楽な治療法を、リハビリテーションや緩和ケアも含めて計画し提示します。
  2. 患者さんの人格と尊厳および意思を尊重します。

    1. 「説明と同意」を基本として十分な話し合いを行った上で、患者さんの意向に基づいた検査や治療法を選択します。
    2. 患者さんに判断能力がない場合には、家族または患者さんの代理人(以下、家族等という)により代理決定を行います。
    3. 提示した治療を拒否された場合はその理由を検討し、最善と思われる他の治療と対策を患者さんおよびその家族等と一緒に考えます。
  3. 医学的適応を確認し、最良で最適な医療を行います。

    1. 患者さんの病気の診断および予測される予後から治療目標を設定し、最も適切と思われる治療法を提示します。
    2. 医療行為により、患者さんにいかにして利益をもたらすかを考えて実行します。
  4. 患者さんを取り巻く社会的環境を把握して医療を提供します。

    1. 患者さんの治療に際して影響を及ぼす家族の問題についても考慮して療養生活に活かします。
    2. 患者さんの経済状況や宗教に関しても考慮します。
    3. 患者さんの症状、所見、治療や家族歴等に関する守秘義務を遵守します。
  5. 当院「倫理委員会」および当院「治験管理委員会」での審議結果に従った医療を提供します。

    1. 医療の進歩に貢献する必要な研究の実施や倫理的な問題を含むと考えられる医療行為については、倫理委員会に申請し十分に審議された結果に従います。
    2. 治験に関しては、当院「治験管理委員会規程」を遵守します。

主な臨床倫理問題への対応

  1. がん告知について

    がん告知は、がん診療の第一歩であり重要な医療行為の一つであることから、告知の有無を論議する段階から告知の質を考える時期に移行しています。当院においても、この考え方に従ってがん告知を行うことを基本とします。

    1. 基本的姿勢
      患者さん本人にお伝えすることを原則とします。お伝えする際には、場所、タイミング、プライバシーや患者さんの心情および説明方法等に関して、患者さんの立場を十分に配慮します。
    2. 家族等への対応
      家族等には先に知らせないことを原則とします。但し、患者さんを最優先する方針に沿いながらも、家族等に患者さんの状況をできる限り知らせることは極めて重要と考えます。
    3. 告知後の支援
      告知による患者さんのストレス反応に留意しながら、患者さんの精神状態を深く配慮し支援します。
  2. 有益な治療を拒否する患者さんへの対応について

    1. 医師は治療によって生じる患者さんの負担および利益を明確に提示します。その上で、望まない治療を拒否できる権利は患者さんに保障されています。
    2. 治療拒否の尊重
      患者さんの自己決定を尊重します。治療の強要は致しません。
    3. 治療拒否の制限
      感染症法令(結核予防法等)に基づき、治療拒否は制限される場合があります。
  3. 輸血療法を拒否する患者さんへの対応について

    1. 当院「輸血療法マニュアル、輸血を望まない患者さんに対する対応マニュアル」に基づき、信教上の理由で輸血療法を拒否する患者さんであることが判明した場合、輸血療法と当院の方針について説明した上で、救命処置としてその必要性に理解を求め同意を得るよう努めます。
    2. 同意を得られた場合には、通常の診療を実施します。
    3. 当院では「相対的無輸血」での診療を原則とし、輸血療法が必要となる可能性が高く十分な説明をしても同意が得られない場合には、診療を引き受けない場合もあり得ます。
    4. 救急診療等の緊急時に、意識障害等のために患者さん本人の意思が確認できない場合は、
      • イ.家族等から同意を得ます。
      • ロ.同意が得られない場合でも、医師法および医療法の理念に基づき輸血療法を含む最善の治療を行います。
  4. 終末期患者さんに対する延命治療について

    当院では「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン(厚生労働省)」を参考にし、終末期医療を行うこととします。

    1. 終末期医療についても、出来る限り患者さんの自己決定に従うことが重要です。従って、患者さん本人が意思表示できる間に、延命治療などの終末期医療に対する患者さんの希望について意思確認を行います。
    2. 終末期において、患者さんの意思確認ができない場合の延命治療等については次の手順に従って行います。
      • イ.家族等の話から患者さんの意思が推定できる場合には、その推定意思を尊重し、患者さんにとっての最善の治療方針をとることを基本とし家族等に説明し同意を得ます。
      • ロ.患者さんの意思が推定できない場合は、家族等の助言を参考にして患者さんにとっての最善の治療方針をとります。
      • ハ.身寄りがなく家族等の意見が得られない場合は、法定代理人または多職種の複数医療従事者を交えた会議を行い、患者さんにとっての最善の治療方針をとることを基本とします。
      • ニ.上記で判断がつかない場合、あるいは特別な問題が生じた場合には倫理委員会で検討し判断します。
      • ホ.当院ではいかなる場合であっても、積極的安楽死や自殺幇助は医療として認めておりません。
  5. DNR(蘇生処置拒否)指示について

    CPR(心肺蘇生)の有効性やDNR(蘇生処置拒否)指示の適切性を患者さんや家族等と話し合い、患者さんの意思を最大限尊重しつつ倫理的側面を考慮して症例毎に「適切性」を検討し決定します。また、DNR指示決定にあたっては、別に定めている「DNR指示に関する指針」に基づいて行います。

    1. CPRの有効性の説明
      多くの臨床の場でCPRの効果は限られていることを、患者さんまたは家族等に詳しく説明し理解してもらうよう努めます。
    2. DNR指示とその適切性について
      • イ.DNRとは「治療や緩和ケアを拒否」することではなく、「心肺蘇生処置のみを拒否」することである旨を患者さんや家族等に明確に伝えます。
      • ロ.心肺停止の可能性について患者さんや家族等と話し合い、その際にCPRを希望するか否かを確認します。
      • ハ.医療従事者の思いと信念をも情報の一部として参考にした上で、患者さんや家族等が自己決定すべき事項であることをお伝えます。
      • ニ.DNR指示の最終決定者
        患者さんや家族等の意思を確認し、CPRが医学的適応を持たない場合のDNR指示を下す最終的な決定者は医師とします。
      • ホ.患者さんの意思を確認できない場合
        患者さんが昏睡状態の場合などは、家族等との話し合いで決めますが、医師は患者さん本人の利益や推定される希望を最優先すると共に倫理面を十分に配慮します。
      • へ.上記で判断がつかない場合あるいは特別な問題が生じた場合には、倫理委員会に申請し審議判断します。
    3. DNR指示決定に当たっては、当院「DNR指示に関する指針」を遵守します。
  6. 妊娠中絶について

    1. 母体保護法を遵守します。
  7. 身体抑制について

    1. 治療上身体抑制が必要な場合は、患者さんや家族等に説明し同意を得て行います。
    2. 身体抑制中は頻回に患者さんの状態を観察し、抑制は必要最低限かつ最短期間で行います。
    3. 実施に際しては当院「医療安全推進マニュアル」を遵守します。
  8. 臓器移植について

    1. 当院は脳死判定による臓器移植を行う施設ではありません。
    2. 心停止後の臓器移植は可能な施設であり、その実施に際しては「臓器の移植に関する法律(法律第八十三号)」を遵守して行います。

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