当院では、市民の皆様に当院の特徴や急性期医療の現状を理解していただくため、DPCデータから全国統一の定義と形式に基づいた指標を作成し、情報公開を行っております。
DPCとは、「Diagnosis(診断) Procedure(診療行為) Combination(組み合わせ)」の略で、従来の診療行為ごとに計算する「出来高払い」方式とは異なり、 入院患者さんの病名や症状をもとに、手術の有無や合併症の有無、処置の状況、重症度などに応じて、厚生労働省が定めた1日当たりの診断群分類点数をもとに医療費を計算する新しい定額払いの会計方式です。
DPC制度は、診療の標準化と透明化そして診療の質の向上を図るために導入されました。 この制度の導入が、全国の急性期病院で推進されている理由は、患者さんにとって、DPC対象病院では標準的な医療が受けられ、医療の標準的価格も明らかになるというメリットがあるからです。 現在、DPC対象病院は全国で1,700病院を超え、大多数の急性期病院が参加しています。
DPC対象病院になるための基準は高く、十分な医師や看護師の配置や手術体制、集中治療室の設備、画像や病理の診断の充実など、高度な医療水準の維持が要求されています。
健康保険診療上の診療費の患者負担割合やお支払方法は今までと同じです。また、高額療養費制度や公費医療の取扱いも変わりません。
まず、患者さんの入院治療の主たる病名を診断群分類にあてはめます。その分類にしたがって、1日当たりの医療費が計算されます。治療内容によってはDPC対象外となる場合もあります。また、お産・労災保険・交通事故などもDPC対象外です。 この方式で入院医療費を計算する場合は、入院中の投薬、注射、検査、画像診断、処置などに関しては薬剤使用量や検査・処置の回数に関係なく包括評価されます。 ただし、手術や心臓カテーテル検査、内視鏡検査などについては、これまでどおりの出来高方式で計算されます。
ご不明な点は、医事課までおたずねください。