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臨床研修制度 インデックス

放射線診断科 臨床研修について

行動目標

患者に不利益をもたらすことのないよう患者の環境を理解し、常に新しい知識を取り入れ検証し、主治医やコメディカルとのチームワークにより適切な医療を実践できること。

経験、習得すべき事項

(1) 画像診断部門

単純X線写真、CT、MRI、RI、超音波、血管造影検査、消化管透視

(2) インターベンショナルラジオロジー
各部位血管塞栓術抗癌剤動注術動脈瘤コイル塞栓術バルーン閉塞下経静脈性逆行性胃静脈瘤塞栓術
血栓溶解術ステント留置術下大静脈フィルター留置術透視下・超音波下・CT下・MRI下穿刺術またはドレナージチューブ留置術

習熟目標

画像診断部門
  • 正常解剖に習熟すること。
  • 頻度の高い疾患や急性疾患に習熟すること。
  • 正常解剖の知識から異常所見を拾い上げ、論理的な思考の上から診断に至ることができること。
  • 異常所見の信頼度や特異性などを考慮できること。
  • 急性疾患について画像所見だけでなく症状も十分に考慮に入れて診断できること。
  • 無駄なく確定診断に至るために各検査法の各疾患に対する有用性、適応についての知識を持つとともに、患者への侵襲を配慮すること。
インターベンショナルラジオロジー部門
  • 血管造影ではセルジンガー法による穿刺、各血管の選択に必要なカテーテルの種類とガイドワイヤーを含めた操作法の知識と手技の習熟。各手技の適応と禁忌について知ること。
  • 透視下、超音波下、CT下、MRI下穿刺術においてはモダリティーの特徴を知り、症例ごとに必要な機器を選択でき実践できること。これら手技の副作用とその対処について知ること。
  • 透視下、CT下の手技中の患者・術者の放射線被曝を低減する方法を知り実践できること。

当診療科における研修の特徴

画像診断部門

放射線科医はCT、MRI、RI、マンモグラフィーの画像診断に従事している。画像診断は液晶モニターとレポーティングシステムにより行われる。教育症例はサーバーから呼び出し、常に学習できる状態にある。

インターベンショナルラジオロジー部門

肝癌の患者が多く、肝動脈塞栓術の症例数が多い。消化管出血に対する緊急動脈塞栓術、バルーン閉塞下経静脈性逆行性胃静脈瘤塞栓術、部分的脾動脈塞栓術、血栓溶解術、動脈瘤コイル塞栓術、下大静脈フィルター留置術、気管支動脈塞栓術なども研修2年間に複数例を経験できる。

診療実績

  • 地域連携年度集計
  • CT検査件数
  • MRI検査件数
  • アイソトープ検査件数

詳しく見る

研修医の皆さんへ

「仕事は楽しく」をモットーにしています。不謹慎な言葉かもしれませんが、「楽しい」という環境は、自主性や意欲があるからこそ成立するものと考えています。
画像診断は推理ゲームに似ています。目の前にあるCTやMRIなどの画像から「証拠」を集めて犯人(病気)を見つけ出すわけです。しかし、「証拠」にも確かなものから、不確かなものまであります。不確かな所見にとらわれていると、間違った結論に達してしまうことになります。また先入観から、予め特定の疾患を想定していると、都合の良い所見ばかり拾い上げ、これも同様の結果となります。このあたりが熟練した放射線科医から学ぶ点です。
血管造影などでは、糸のようなガイドワイヤーやカテーテルを扱います。種々の技術を駆使して、目的の部位まで細い血管の中を進みます。熟練した放射線科医のもとで学べば、皆さんも簡単に技術を会得できます。
放射線科は楽しい職場です。

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