糖尿病・内分泌内科 臨床研修について
経験、習得すべき事項
糖尿病代謝疾患、内分泌疾患患者の基本的な診断、治療について問診、身体診察、検査計画および治療計画を立案して実施し、考察する能力を修得することを目標にする。
(1)頻度の高い症状
高血糖症状 (口渇、多尿、多飲、体重減少、易疲労感、昏睡) | 低血糖症状 (振戦、動悸、冷汗、眩暈、昏睡) | 糖尿病性足病変 |
ネフローゼ症候群 (浮腫、呼吸困難) | 甲状腺機能亢進症 (手指振戦、頻脈、体重減少、眼球突出) | 甲状腺機能低下症 (浮腫) |
(2)緊急を要する病態
糖尿病性ケトアシドーシス | 高浸透圧高血糖症候群 | 低血糖昏睡 | 甲状腺クリーゼ | 副腎不全 |
下垂体卒中 | 周期性四肢麻痺 | 抗甲状腺薬による無顆粒球症 | 粘液水腫生昏睡 |
(3)経験が求められる疾患・病態
- 糖尿病代謝疾患
糖尿病(1型、2型、妊娠糖尿病、二次性) | 脂質異常症 | 家族性高コレステロール血症 |
- 内分泌疾患
甲状腺機能亢進症および低下症 | 下垂体疾患 | 原発性アルドステロン症 | クッシング症候群 |
褐色細胞腫 | 副腎機能低下症 | 副甲状腺機能亢進症および低下症等 |
当診療科における研修の特徴
当院が地域の中核病院であることから急性期の糖尿病代謝・内分泌疾患を軽症から重症まで数多く経験することができ、初期診療の臨床能力を獲得できる。慢性疾患としての糖尿病などの代謝疾患に対しては個々の患者の社会的背景を考慮して医師、看護師、栄養士、薬剤師、社会福祉士、心理療法士が連携してチーム医療として生活療法、薬物療法を実践することを特色とする。また、内分泌学的負荷試験などの手技を修得することができる。