脳神経外科department

概要

ご挨拶

我々は脳卒中の専門集団です。この10年の間に脳梗塞の治療は急速に進歩しました。それは、“血栓回収療法=カテーテル治療”です。当科では日本脳血管内治療指導医、専門医が常勤しており、速やかにかつ適切な治療を患者さんに提供できるようチーム一丸となって診療しています。
一方、脳卒中のほとんどが予防可能な疾患です。発症する前に予防的に治療することも可能です。当科では、①頭を切らない手術 (カテーテル治療)、②開頭手術(クリッピング術)ともに可能です。それぞれの患者さんに適切な治療方法を③経過観察も含め情報を提供させていただきます。
我々の仕事は手術や術後管理だけではありません。すべての患者さん・ご家族が、済生会野江病院に来て良かったと思えるように外来診療、入院診療に関わっていきます。

診療内容

当科は、2022年度から脳神経外科を一新いたしました。大阪市東部の中核病院として、救急医療とがん診療に重点的に取り組んでいます。
脳神経内科、救急集中治療科とともに脳卒中センターを立ち上げ、専門性の高いスタッフを集結し院内体制を整えています。
2023年9月に、最新の脳血管撮影装置(Azurion7 B20/15)、手術顕微鏡 (KINEVO 900)が導入され、SPECT、MRI、CTなどの医療機器が24時間、365日利用可能です。さらに、日本脳血管内治療指導医、日本脳卒中指導医が常勤しており、速やかにかつ適切な治療を地域の患者さんに提供できるよう一丸となって診療していきます。
脳卒中以外にも、脳腫瘍、外傷患者を積極的に受け入れており、特に脳腫瘍に関しては、放射線治療科と密な連携を行い、集学的な治療を行うことが可能です。

脳神経内科
脳神経内科

主な疾患

脳神経外科では脳卒中、脳腫瘍、頭部外傷といった疾患を扱っています。その中でも脳の血管がつまることで起こる脳梗塞の診療は時間との勝負となりますが、血栓溶解薬や血栓回収療法で救える可能性があります。我々はそのような治療が適応になる患者さんを的確に診断(図1)し治療(図2)ができるような体制を整えています。

図1 RAPID AI 造影剤を用いてCTを撮影することで、脳梗塞になった部位(紫色)と、これから脳梗塞に陥るが救える可能性がある部位(緑色)を迅速に診断します。

図2 カテーテルやステントという道具を使い、血栓を回収して血管を再開通させます。

その他、脳動脈瘤治療(図3、4、5)や頚動脈狭窄症の治療(図6)などにも取り組んでいます。

図3 脳動脈瘤に対するコイル塞栓術

脳動脈瘤(矢印)にコイルを挿入し、破裂を防ぎます。

図4 脳動脈瘤に対するフローダイバーターステント留置術

ステントを置き、脳動脈瘤を血栓化させます。

図5 脳動脈瘤(赤矢印)に対するクリッピング術

脳動脈瘤(矢印)をクリップで遮断し、破裂を防ぎます。

図6 内頚動脈狭窄症に対する頚動脈ステント留置術

脳梗塞の原因となる動脈硬化性変化(狭窄:矢印)にステントを置き、脳梗塞の予防を行います。

脳神経外科のご紹介

医師紹介

  • 別府 幹也

    別府 幹也
    べっぷ みきや

    役職 部長
    資格

    日本脳神経外科学会(専門医・指導医)
    日本脳神経血管内治療学会(専門医・指導医)
    日本脳卒中学会(専門医・指導医)
    日本脳卒中の外科学会(技術認定医)
    日本神経内視鏡学会(技術認定医)

  • 小野 峻
    おの しゅん

    役職 医員
    資格

    日本脳神経外科学会(専門医)
    日本脳神経血管内治療学会(専門医)

  • 木下 雅人
    きのした まさと

    役職 医員

2023年度 手術件数

(単位:件)

血管内治療 脳動脈瘤(コイル塞栓術、FD治療を含む) 28
閉塞性血管障害(CASを含む) 77
その他(経動脈的塞栓術、経静脈的塞栓術、栄養血管塞栓術を含む) 22
127
脳血管障害 脳動脈瘤(開頭) 3
脳内出血 11
脳動静脈奇形 1
頚動脈内膜剥離術 0
バイパス術 2
頭蓋内微小血管減圧術 1
その他(穿頭脳室ドレナージ術等) 18
36
脳腫瘍(摘出術、生検術を含む) 摘出術 10
生検術 2
その他 1
13
頭部外傷 急性硬膜外血腫 1
急性硬膜下血腫 4
減圧開頭術 3
慢性硬膜下血腫 58
その他 2
68
水頭症 11
その他 10
合計 265

外来担当医表

午前 C-6 小野 別府 金城 別府 小野
C-13 木下
午後 C-6 手術 手術
C-13

10月17日(木)・11月21日(木)の脳神経外科の診察は、休診となります。ご了承ください。

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