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呼吸器外科

診療内容

当院は、呼吸器外科専門研修連携施設であり、呼吸器領域の手術を広く行っています。
呼吸器外科は呼吸器外科専門医1名と外科レジデント1名の2名体制で診療にあたっています。
治療は呼吸器内科、放射線治療科とチームで検討し、最新の知見、ガイドラインに沿った治療を提供しますが、個々の患者さんは事情背景が大きく異なります。個別に相談し、納得しつくした上で治療を行いますので、些細なことでも気軽にご相談ください。
 

診療方針(疾患別)

対象は肺癌・転移性腫瘍・中皮腫といった胸部悪性疾患から、胸腺腫・気胸・膿胸・外傷・血胸です。

手術は原則前日入院です。手術翌日には早期離床を行います。
術後合併症は減少しており、80歳代の手術も増えています。手術を受けたすべての方が、元気に退院していただくことを目標に、きめ細やかな周術期管理を行っています。クリニカルパスを導入し、患者さんには前もって退院までのスケジュールを記した表を配布しています。肺がんでは術後1週前後で退院、縦隔腫瘍、自然気胸では術後4-5日程度での退院を基準としています。

緊急手術、拡大手術、中皮腫に対する胸膜切除/肺剥皮術など難易度の高い手術も積極的に行っております。

原発性肺癌

早期肺癌に対する手術は胸腔鏡を用いて行います。標準的な手術時間は2時間、入院期間は1週間程度です。
進行肺癌には拡大手術を行います。

中皮腫

胸膜から発生した腫瘍です。予後の改善が期待できる中皮腫は切除適応であり、当院でも積極的に手術(胸膜切除肺剝皮術)を行っています。標準的手術時間は5-6時間、入院は2-4週間程度です。

自然気胸

肺の弱い部分(ブラ)から空気が漏れて肺が虚脱した状況を気胸といいます。気胸に対する治療は①経過観察②胸腔ドレナージ③手術があります。①②では軽快後の再発が50%程度と高く、③手術は再発する場合、空気漏れが継続する場合やブラがある場合に行います。

縦隔腫瘍

心臓や気管、食道、血管のある胸部の中心部分を指し、同部に発生した腫瘍を縦隔腫瘍といいます。胸腺腫・胸腺嚢胞・胸腺癌、奇形腫などがあります。

紹介・救急対応

紹介は地域医療連携課を通じてお願いします。救急症例に関してもできるだけ受け入れますので、まずは地域医療連携課までご連絡ください。


患者さんおよびご家族の方へ

患者さん本人の意思を最大限に尊重し、必要かつ十分な医療を提供するため、当科では癌はすべて告知して治療を行っています。わかりやすい説明を行い、十分理解していただいたうえ、治療を一緒に進めたいと考えております。ご理解いただきますようお願いいたします。


学生、研修医の皆さんへ

当科では、手術、処置、気管支鏡、周術期化学療法と広範囲な呼吸器外科領域治療を内科とともに行っています。呼吸器外科医を育成する準備があります。見学、研修に関心のある方はいつでも連絡をください(人事課)。

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診療担当・日時

 
午前 B-3 多久和 多久和 (手術) 多久和 (手術)
午後 B-3 嶋村

→休診・代診のお知らせ

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診療実績

呼吸器外科手術統計

(単位:件)

  2018
年度
2019
年度
2020
年度
2021
年度
2022
年度
全身麻酔手術 症例数 164 163 117 145 152
疾患別 原発性肺癌 71 75 51 70 79
転移性肺腫瘍 16 8 5 11 14
良性肺腫瘍 10 11 9 6 5
気胸・嚢胞性肺疾患 32 31 20 34 21
縦隔腫瘍 11 10 6 4 4
膿胸 17 9 7 7 14
その他 7 19 19 13 15

臨床試験について

→実施中の臨床試験

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スタッフ紹介

photo 部長 多久和 輝尚

[専門医・認定医]
日本呼吸器外科学会(専門医・評議員)/日本外科学会(専門医・指導医)/
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医

photo 医員 嶋村 亜紀

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